卵子凍結
卵子凍結(Social Egg Freezing, SEF)は女性が年齢と将来設計を考える上で、生殖に関する権利を守る最良の方法です。
生殖に関する権利とは女性の持つ権利の中で最も重要な権利の一つで、年齢が生殖能力を決める上での重要な要素となります。卵子は増えることがありませんので、女性の年齢イコール卵子の年齢となり、高齢の女性が染色体異常を持つ胎児を授かる可能性が高く、その主因となるのが卵子の老化です。
女性が妊娠出産するのに最も適した年齢は25歳から35歳で、この期間の卵子の質がいわゆるゴールデンタイムと呼ばれるものです。35歳以降になると、卵巣機能が少しずつ衰え始め、特に38歳以降はその機能が坂道を下るように下降を始めます。
そのため、多くの女性は仕事と結婚を両立させる難しさに直面し、一生懸命仕事に打ち込み、ようやく子供をと考えた頃には卵巣機能は低下、卵子の質も衰えているということになるのです。
卵子凍結に適している方
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体外受精治療中、採精が困難だった場合
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癌やその他病気の治療により抗がん剤治療など化学療法を受ける際にあらかじめ卵子を残しておく場合
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将来の妊娠に向け、若いうちに卵子凍結を行う場合
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早発卵巣不全の若い女性で、AMH(抗ミュラー管ホルモン)が2以下又はFSH(卵胞刺激ホルモン)が10以下の場合
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遺伝子や何らかの先天性疾患により、卵巣摘出手術を行う必要がある場合
治療の流れ
どのタイミングでも初診にお越しいただけます。生理中でもそうでなくても、医師の診察を受けることで、あなたに最適な治療プランを作成いたします。
初診ではカウンセリングの他に基本的な検査を行います。検査内容は、血液検査、尿検査、エコー検査などです。
治療の大まかな流れ
※この治療計画はあくまでも参照用であり、個々の状態によって異なります。
STEP 1
【生理開始1日目~3日目】治療開始
生理の1日目~3日目に診察を受けます。専属の生殖カウンセラーがつき、患者様への治療内容のカウンセリング、お薬に関するご質問への回答、結果報告などを行います。
STEP 2
【生理開始6日目~12日目】排卵誘発
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生理の6日目~12日目に診察を受けます。
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身分証明書(パスポートと健康保険証)の原本、過去のカルテや検査結果、その他カウンセラーより提出依頼のあった書類をご提出ください。
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経膣エコーで卵胞の大きさや育ち具合と、採血検査でホルモン値(E2)の変化も観察します。 2~3回の診察を経て、患者様に合わせた最適なタイミングで採卵手術を行います。 採卵の前34~36時間に排卵促進の注射を打ちます。
STEP 3
【生理開始12日目~15日目】採卵及び卵子凍結
全身麻酔をして採卵手術を行います。採卵にかかる時間はおよそ30~40分ほどです。手術後、当院で1~2時間ほどお休みいただき、ご帰宅となります。
必要書類
初診の際は下記書類をお持ち下さい。
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身分証明書(パスポートと健康保険証)の原本
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過去のカルテや検査結果
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その他カウンセラーより提出依頼のあった書類
治療中に行う検査
卵子凍結治療中に行う可能性のある検査は下記のとおりです。
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血液検査
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エコー検査
※患者様の状態により、尿検査を行うこともあります。
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